ユニット2:中道派の研究

ユニット2は、イスラーム世界における「中道派」の動態について,各地での事例をもとに考察しています。

【中道派・イスラーム復興】
 イスラーム世界において,急進派に関する議論や,世俗化に対する反発といった話題は事欠きませんが,積極的なイスラーム復興を大衆レベルで展開する動きについては,その地域や政治的背景,あるいは歴史的背景の違いによって,定義が異なってくる可能性を持っているのが実情です。しかし,「定義が異なる」という事実こそが各地域における社会の動態を浮き彫りにする手がかりとなると考えられ、それ故に、各地域,各時代における中道派という枠組みを究明・提示することが重要であるといえます。
 イスラーム世界の動態を,変容しつつも存在する各地の中道派のあり方によって明らかにし,その可能性について検討していきたいと思っています。


メンバー

ユニットリーダー
・山根 聡(大阪大学世界言語研究センター 教授)

ユニットメンバー
・澤江 史子(東北大学大学院国際文化研究科 准教授)
・アッザーム・タミーミー(イスラーム思想研究所・所長)
・モイーヌッディーン・アキール(International Islamic University 教授)
・山尾 大(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
・黒田 賢治(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)



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KIASユニット2/大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト共催「中道派の地域間比較(1)――東アラブとマグレブ――」研究会
(2010年2月28日 於大阪大学)
発表1:吉川卓郎(立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部)
「アブドゥッラー2世国王治世下のヨルダン政治とイスラーム行動戦線党の動向」
発表2:若桑 遼(上智大学グローバル・スタディーズ研究科博士課程)
「20世紀前半チュニジアの宗教・教育機関ザイトゥーナ・モスクにおける「保守」と「改革」――独立後の世俗主義国家体制を展望して――」
KIASユニット2(中道派)/大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト共催第1回研究会「他宗教から見た中道派」
(2009年10月17日 於大阪大学)
発表1:三代川寛子(上智大学上智大学グローバル・スタディーズ研究科)「現代エジプトにおけるコプトとイスラーム主義」
発表2:辻明日香(東京大学東洋文化研究所)「宗教対立か、政権批判か――1321年カイロにおける教会破壊とモスク放火――」
KIASユニット2「中道派」/上智大学共同利用・共同拠点公募研究「イスラーム社会の世俗化と世俗主義」共催合同ワークショップ「「世俗化/世俗主義」と「イスラーム中道派」――イスラーム社会に対する二つのアプローチの可能性――」
(2009年7月25日 於京都大学)
発表1:伊藤寛了(東京外国語大学)「イノニュ時代の世俗主義と中道派のマッピング」
発表2:多和田裕司(大阪市立大学)「マレーシアにおける「イスラーム」と「世俗」――「イスラーム国家/世俗国家」論争を中心に――」
KIASユニット2(中道派)/大阪大学世界言語研究センター・地政学プロジェクト(「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト中央アジア班)/「回儒の著作研究会」共催第3回研究会
(2009年3月7日 於大阪大学)
発表1:黒田賢治「革命イランにおける「中道派」の模索――分析枠組みの構築に向けて」
発表2:小倉智史「前近代の『中道派』をめぐる三つの問題――「帝国」支配下の対応、土着信仰への浸透、シーア派的慣習をめぐる言説」
KIASユニット2(中道派)/大阪大学世界言語研究センター・地政学プロジェクト(「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト中央アジア班)/「回儒の著作研究会」共催第2回研究会
(2009年1月11日 於大阪大学)
発表1:佐藤実「近世における中国イスラーム漢籍の出版」
発表2:黒岩高「清代ムスリム・コミュニティの宗教的秩序を担うもの――経師とアホン――」
報告→
KIASユニット2「中道派」/TIASグループ2「中東民主化研究班」/TBIAS研究プロジェクト「現代イスラーム研究班(議会主義の展開と立憲体制に関する比較研究)」のアラブグループ/神戸大学大学院国際協力研究科共催研究会
(2008年11月15-16日 於神戸大学)
発表1: 高橋基樹(神戸大学大学院国際協力研究科)「国際協力研究科によるイエメン・プロジェクト紹介」
発表2: 井上あえか(就実大学)「パキスタン『民主化』という課題」
発表3: 萬宮健策(大阪大学世界言語研究センター)「パキスタン政治における政党の役割:パキスタン人民党(PPP)の場合」
発表4: 勝沼聡(東京大学大学院博士課程)「近代エジプトにおける刑事法制の展開」
報告→
KIASユニット2「中道派」/大阪大学世界言語研究センター「民族紛争の背景に関する地政学的研究」(LiCCOSEC)プロジェクト共催国際ワークショップ"Islamic Moderate Trends from the Second Half of the Nineteenth Century to the Beginning of the Twentieth Century in South Asia: Expansion through Media"
(2008年8月19日 於京都大学)
発表1:Moinuddin AQEEL(University of Karachi)
"Print Media and Moderninzing Islam: Impact of Printing in the Islamic West Asia in the Early Nineteenth Century"
発表2:Zahid Munir AMIR(Punjab University/al-Azhar University)
"Muhammad Iqbal's Concept on Islam: From a Perspective of a Moderate Trend"
コメンテーター:MISAWA Nobuo(Toyo University), HIRANO Junichi(Kyoto University)
KIASユニット2「中道派」/ 大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト共催研究会
(2008年7月27日 於大阪大学)
発表1:「トルコ共和国初期におけるイスラーム復興――ネジップ・ファーズル・クサキュレッキを中心に――」
発表2:「トルコの「イスラーム運動」の志向性と「世俗主義」観――ギュレン運動を中心に――」
KIASユニット2「中道派」/ 大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト共催研究会
(2008年1月31日 於大阪大学)
題目:「パキスタン情勢の現在」 報告→
ユニット2「中道派」/ 文部科学省「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進型事業: 中東とアジアをつなぐ新たな地域概念・共生関係の模索」プロジェクト共催研究会
(2008年1月28日 於京都大学)
題目:"Why the Oslo peace process failed, and what are the current prospects for meaningful peace negotiations?"
言語:英語 報告→
KIASユニット2「中道派」/ 大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト共催研究会
(2008年1月25日 於大阪大学)
題目:「トルコにおける中道派の射程」
題目:「南アジアにおけるイスラーム復興と中道派」(ウルドゥー語,逐次訳つき) 報告→
KIASユニッ2「中道派」/ 大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト / 関西アラブ研究会共催講演会
(2007年11月23日 於千里ライフサイエンスビル604号室)
講演題目:「雲南のムスリムからみる中央アジア」(逐次訳つき) 報告→
大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」プロジェクト・KIASユニット2共催 研究会
(2007年10月26日 於大阪大学)
発表題目:「中道派形成におけるイジュティハード:1957-58年International Islamic Colloquium(ラーホール)におけるマウドゥーディーの見解」
発表題目:「中道派のイスラーム復興運動―エジプト・ムスリム同胞団の思想と実践」
報告→
KIAS・ASAFAS連動講義「南アジア・イスラーム論」
(2007年6月8日~7月13日 於京都大学)
第1回 南アジアのイスラームを学ぶために
第2回 ムスリムの見た「インド」:イスラーム史に現れるインド(ムガル朝以前)
第3回 イスラームの広がり:スーフィー
第4回 インド文学とイスラーム
第5回 南アジアにおけるイスラーム復興
報告→
KIASユニット2 研究会
(2007年5月21日 於京都大学)
題目:「コム在住のナジャフ学派ムジュタヒドの動向およびペルシア語におけるサドル(Muhammad Baqir al-Sadr)研究文献概観」
題目:シーア派イスラーム運動の新展開:ダアワ党・サドル派・ヒズブッラーを中心に」
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